FAQよくあるご質問
カウンセリングを受けられる方から寄せられるご質問についてお答えします。
- 苦しいとき、人は即席の「答え」を求めがちです。「答え」をくれる人を探して相談室を訪れる人もいるでしょう。しかし、そのような「答え」をもらって問題が解決することを「効果」とするならば、カウンセリングに「効果」はありません。
カウンセリングは即席の「答え」をカウンセラーが決めて、薬のように渡すものではないからです。
短時間で出した答えは、短時間しか効力がありません。
逆に言えば、「一時の心の整理整頓」をゴールにすれば、「カウンセリングは短時間でも効果がある」と言えます。
悩み続けて出す答えにしか価値がないとしたら、一生悩み続けなければならない問題だってあるでしょう。その場合、ゴールを「何に悩み続けるのか覚悟を決めること」とすれば、覚悟が定まれば効果があったと言えますし、そこでカウンセリングは終結となります。
どちらにせよ、そのゴールまでたどりつけば、それまでより少し楽に生きられるようなゴールを設定するので、短期間であれ、残りの人生すべてに影響するレベルであれ、「効果がない」と言い切ることの方が難しいと私は考えます。 - 身近な誰かに相談できるうちは、その誰かに話を聞いてもらいましょう。それは、いわゆる「ふつうの相談」です。
しかし、様々な理由で「ふつうの相談」ができないような事態が訪れることがあります。たとえば、その誰かの調子が悪くて話を聞いている場合じゃないときや、話してみたものの相談内容が重すぎて相手が受け止めてくれないとき、その誰かに関連する問題のため絶対に言えないときです。
それに、その身近な誰かは話を聞く対価としてお金をもらっているわけではないため、秘密にする義務も単なる口約束です。端から見て孤独な人が使うのではなく、その問題を考えるとき自分は1人である、という人に利用して欲しいサービスです。 - 公認心理師法で「公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない」として、秘密保持が義務付けられています。その秘密を守るために料金をいただいていると言っても過言ではありません。ご安心ください。
- 精神科や心療内科では病名を診断し、薬を処方することができます。心理相談室ではそれらができません。
たとえば職場にどうしても1ヶ月以上休まなければならないことを証明できるのは、診断書が書ける医師のみです。カウンセリングに来られた方で、すぐに休んだ方がいいと判断した場合、病院の予約をとっていただくようアドバイスしています。
相談室のメリットは、時間枠が決まっており、予約がとりやすいということです。病院は予約が2ヶ月待ちというのはよくあることです。待ち時間が長いのに、医師の診察のみの場合、10~15分の問診で終了し、薬をもらうことがメインになる場合が多いようです。
また、実際には病院で解決できるタイプの問題ではなく、福祉の機関や就労支援サービスとつながることで緩和する問題も多く、その場合は病院より適切な機関につなげることができますので、病院に行く前に相談室を一度利用してみるのも手です。 - お子さんに関する悩みを相談される場合、一緒に来ていただけるにこしたことはありません。そのときは親御さんとお子さん別々の時間を必ずとるため、予約の時間を特別に組み立てていきます。
- 混乱状態にあるとき、うまく話せる人の方が少ないです。「涙が出るから箇条書きの手紙を書いてきました」という方はよくいらっしゃいます。「今日話したいこと」とリストにされている方もいます。60分程度の限られた時間ですので、コーディネートしていく立場としてもそのリストはありがたいです。書き方・まとめ方に心理状態が現れるので、貴重な参考資料にもなります。
上手に話す必要はなく、それでも傾聴しながら理解に努めるのがカウンセラーの腕の見せ所です。安心してお越しください。